前にも書いたとおり私はしがない高校一年生。
芝居をやってるって言ってもクラブ活動だし。
今私がやってる芝居なんて芝居とは言えないと思う。
プロの目から見たらただの高校演劇だし。
おままごとみたいなもんだと思う。
それは十分わかってる。
でも私はいつかプロになりたい。
別にお金が欲しい訳じゃない。(欲しいけど。)
遊びじゃなくて、おままごとじゃなくて、
ホンモノの芝居がしたい。
嘘じゃない、見せかけじゃないホンモノの芝居がしたい。

中一の時演劇部に入った。
きっかけは単純。
友達が入るから。
あんまり興味は無かった。
実際小学校の学芸会ではクラスで一番声が小さくて
いつも先生に「もっと大きい声で」って言われてた。
中一で演劇部に入って先輩達の姿を見て憧れて、
実際に舞台に立ってみたら好きになってた。
あの緊張感。
響き渡る声。
汗をダラダラ流して叫び合う姿。
役者も裏方もコーチも皆一つの物を完成させる
ために頑張ってる。
それを見て好きになった。

一つ舞台が終わればいつも自己嫌悪。
心から達成感を味わえたことは一度もない。
「もっとこうしてれば」ッテいつも後悔してた。
でもその度に「次は頑張ろう」「もっとイイ芝居をしよう」って思えた。

だから私は芝居が好き。

キャラメルボックスの脚本・演出家の成井豊さんの「成井豊のワークショップ」と言う本を読んだ時、
自分は何もわかってなかったッテ思った。
芝居は、演劇は、劇を「演じる」ことじゃない。
自分自身を「生きる」ことだって書いてあった。

「演じる」そんなのは「嘘」だ。
何かを「演じた」時点でそれは「嘘」になる。
セリフを言葉にしても、台本に書いてあった文字を
声に出しただけで、そこに気持ちなんか一つも無い。
一つ一つのセリフにいくら感情を込めても、
それは「込めよう」として込めただけで感情でも
何でもない。
誰かに何かを言われて、されて、初めて感情が生まれる。
そして人はその感情を言葉に出す。
もちろん、芝居なんだからセリフはもう用意されている。
次に何を言うかも何をするかも全て用意されている。

でも、

初めて誰かに何かを言われて、
初めて心が動いて、
初めてその気持ちになって、
初めて口から言葉が出てくる。

それがホンモノであり、当たり前のことだと思う。

見ている人もやっている人も絶対そっちの方が
楽しいと思う。

もちろん私にはそんな夢みたいなことは出来ない。
やっぱりまだ「演じて」いると思う。
でもいつか必ず「生きて」みせる。
嘘じゃない、見せかけじゃないホンモノの芝居をしてみせる。

だから私はプロになりたい。

大きな舞台なんかいらない。
お金なんかいらない。
ちっちゃなちっちゃな汚〜い舞台で
ホンモノの芝居をしたい。

そのために、ただの高校演劇でも
命がけで頑張ろうと思う。



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桜

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